海外送金ポリシー:中国

海外送金ポリシー:中国

Feb 14 2021

ChinaDaily.comによると、中国はモバイル決済のグルーバルマーケットリーダーであり、2018年のアクティブユーザーは5億3,800人も存在しました。

中国はキャッシュレス社会の世界的リーダー(TOP10)を目指している為、国際的なシステムの参入を制限し、国内のシステムを支援しています。


政府の管理 

中華人民共和国は、国内での金融手続きに関する複雑な法律と規制があり、国外への資金の移動は厳格な規則に従ってのみ認められています。

政府は他の国に比べて、国の通貨と国民を厳格に保安しています。

中国人民銀行(PBOC、中央銀行)、中国国家外貨管理局(SAFE)は、外国為替や国内外への送金を規制しています。

マネーロンダリング防止法によると、中国国内の銀行などの金融機関は、国内外に関わらず全ての取引や累積金額を1日以内に報告する必要があり

50,000元(約$7,000)または$10,000を超えてはならないとされています。

また個人が国境を越えた資金移動を行う際に、200,000元(約$28,000)または外貨換算で$10,000を超える場合は報告する必要があります。


中国からの送金手数料と限度額

中国政府は、1日の海外送金額を$50,000以下に制限しており、年間を通しての制限はありません。1日$50,000を超える場合は、追加の証明と情報提供が必要です。

送金手数料は銀行によって異なりますが、平均して金額の1%程度です。以下、中国の大手銀行の手数料を比較してみました。


ATM機の出金制限と手数料 

中国政府は、ATMからの出金を1日あたり10,000元($1,400)、1年あたり100,000元($14,200)に制限しています。


中国で発行されたクレジットカードと海外でのプリペイドカードの使用 

外国為替管理局の通知によるとカード発行会社は、1,000元($140)を超える海外のクレジットカード(デビットカード)取引を報告する必要があります。

また銀行は、そのデータを中国国家外貨管理局(SAFE)に毎日報告しています。 

中国の人々は、海外で特に高級品を積極的に購入していることが理由として挙げられます。

上記のことから、これらの規制は海外でのカード使用方法の変更を目的としているのではなく、取引に関する情報を収集する為に設けられているように見られます。


中国国籍者と中国居住者は、銀行カードによる海外での多額の現金の引き出しに関する制限が掛かっています。

1.国内の銀行カードを持っている個人が海外で現金を引き出す場合は、1年あたり100,000元($14,200ドル)に相当する額を超えてはいけません。

     年間の限度を超えた場合、国内銀行カードによる海外での現金引き出しは、翌年まで停止されます。

2.個人が国内の銀行カードを使用して海外から現金を引き出す場合、1枚のカードにつき1日あたり10,000元($1,400)に相当する額を超えてはいけません。


UnionPay(銀聯)は中国の主要なカード発行会社であり、中国の銀行の主要なネットワークです。 

中国の大手銀行はすべて、国境を越えた国際カードを発行していますが 、中国の中央銀行はVisaとMasteCardの市場参入を行っていません。

UnionPayプリペイドカードの他にも、OKカード、vip商通卡、福卡など、中国ではいくつかのカード発行会社があります。

また海外でカードを使用する場合、1回の取引につき通常2∼3%の手数料が発生しますので、ご注意ください。


銀行以外のオンライン送金プロバイダー

中国人民銀行は、銀行以外のオンライン送金プロバイダーはマネーロンダリング防止法の管理下にあるだけでなく、

非金融決済サービスが履行すべきマネーロンダリング防止義務について、より具体的な要件を定めています。


非金融機関は、中国銀行から決済業務許可証を取得するとともに、営業許可証を取得する必要があります。

また決済サービスライセンスを取得するためには、中国国内での組織に設立、最低登録資本金170元、マネーロンダリング防止コンプライアンスシステムの構築など

いくつかの要件が規定されています。


銀行以外の大手決済業者:Alipay、WechatPay、UnionPay、LianLian Pay

中国本土には登録されていないがサービスを提供している小規模業者:Xoom(PayPal)、Skrill、Paysend、STICPAYなど


AlipayとWeChatPayは、最も一般的に使用されるオンライン決済プラットフォームであり、これらはモバイル決済市場の92.7%のシェアを持っています。

Wechatでは、本人名義の中国の銀行口座と銀行カードを持つユーザーのみが使用できます。 送受金いずれの場合も、中国の銀行口座とWeChatが必要です。 

またWeChatとは異なり、Alipayのユーザーはクレジットカードを追加することもできます。

個人だけでなく、企業でも送金にWeChatやAlipayアカウントを使用して送金することができます。


中国の銀行送金手数料と送金制限 

中国に送金できる額に法的な制限はありません。 

しかし国民は外貨両替や購入に年間$50,000の制限が設けられており、これは上記の様に中国からの送金にも適用されます。


仮想通貨ポリシー

 中国は仮想通貨を法定通貨として認めておらず、銀行システムは仮想通貨の受け入れや関連サービスの提供も行っていません。

また、ICOは中国では禁止されており、違法とされています。

しかし仮想通貨ではなくブロックチェーン技術については、中国は積極的に使用しています。 

中国は今年、スマートシティやデジタル経済の発展に貢献することを目的とした全国的なブロックチェーンベースのサービスネットワークを立ち上げました。

中国はまた、中央銀行のデジタル通貨の起動の世界的な最良のリーダーになるという野望を持っています。


中国のSTICPAY 

STICPAYでは人民元での現地通貨口座開設、現地銀行送金と便利な入出金方法、および独自のSTICカード(UnionPayとの連携)をご利用頂けます。


参考:

国家外汇管理局关于金融机构报送银行卡境外交易信息的通知_结售汇与外汇市场管理

Anti-Money Laundering 2020 | China

Regulation of Cryptocurrency

Sending large money transfers to China: Tax laws to know

China’s central bank delays market entry for Visa and Mastercard

Chinese banks told to report overseas withdrawals and transactions

How to Send Money to China: A Guide for Cross-Border Businesses

Cross-Border Transfering - Ecovis Beijing

China rule to report credit card transactions over 150 dollars

国家外汇管理局关于规范银行卡境外大额提取现金交易的通知_部门政务

国家外汇管理局关于金融机构报送银行卡境外交易信息的通知_结售汇与外汇市场管理

PBC

人民银行等七部门关于防范代币发行融资风险的公告_部门政务

国家外汇管理局关于印发《支付机构外汇业务管理办法》的通知_经常项目综合

2017年个人年度购汇额仍为5万美元人民币汇率有条件继续保持基本稳定_ 滚动新闻

人民银行就《金融机构大额交易和可疑交易报告管理办法》答问_新闻发布

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